山口・平和のための戦争展

◆企画◆
山口・平和のための戦争展の関連企画として
『青年企画:被爆体験を聞く集い』を行いました。

メモ。

語り部さん
・女性。昭和3年(1928年)生まれ。16歳のとき被爆(入市被爆)。
・戦後は数学と音楽の教師をしていた。

戦時中の様子
・物のない時代。特に食べ物。農家は少々融通が利いたが、
 都会の人は衣類などと米を交換してもらっていた。

・『里の秋』(昭和16年にできた歌)が大好きだったが、
 国からの規制ですぐに禁止される。
 3番の歌詞「ああ父さんよ御無事でと 今夜も母さんと祈ります」が
 軍国主義に合わないため。作詞家も作曲家も数ヶ月執筆禁止に。
 「ふーん」と思うくらいで、すぐ忘れてしまう。
・音楽だけでなく、することすべてが監視される中で育つ。

・4人姉妹の長女として生まれる。
 母は「兵隊になる男の子を産まなくてすみません」と周りにお詫び。
 子どもは“産めよ増やせよ”の時代。

・父は海軍。自分がお腹にいる頃、日本が統治していた大平洋の
 小さな島の警備へ。見送りに来ていた母を見ていたら、
 「未練だぞ」と言われたと、酔っぱらったときよく話していた。

学徒動員の時代
・師範学校…各県に男女1つずつ。
・男子師範学校は山口市、女子師範学校は光市室積。
・5年間全寮制で寮費はなかった。
 小学校教師は戦争する国を支える人材育成の一番大事なときを育てるから。
 中高では遅い、小学校から叩きあげなければ…という考え方だった。

・死傷者は20代男性が多かった。ほとんどが餓死。南の島で。
・昭和19年に学徒動員令が出される。スローガンは“一億総動員”。
 “ペンを持ってる学生も、家事をしている女性も、やめて敵と闘いましょう”。

・名古屋の三菱重工の飛行機(戦闘機)を作るところへ
 40人の同級生と一緒に行かされることに。
・はじめは行ったことのない名古屋へ行けると大喜び。
・中村女子校の友達にも「いいねぇ。私達は光市よ」と言われる。

・工場の入り口床にはチャーチル(英首相)とルーズベルト(米大統領)
 の顔が描かれていて、「踏め」「うろたえるな」と怒鳴られる。
 毎日踏んで敵がい心を持たせるため。

・部品作りやハンマーの使い方を習うが、B29(アメリカの爆撃機)が
 毎日名古屋の上空に来て仕事にならない。
・寮からみんなで軍歌を歌いながら通っているとき、機銃掃射で狙われ、
 命が惜しいから冬でもドブに飛び込んだ。
 1人足を怪我しただけだったが、「名古屋嫌だ…」。
・南の島はほとんどがアメリカ、連合国にやられて日本は空襲しやすい。
・飛行機が来たあとサイレンが鳴る調子。お風呂に入っているときに来たら、
 身体を拭く間もなく服を着て逃げる。

・富山県の疎開工場(大門の呉羽紡績)へ移動し、衣類を織っていた。
・小さい飛行機があり、名古屋で作っていたのと感じが違うと思ったら、
 爆弾と一緒に突っ込む飛行機だった。
・熟練工は朝鮮半島の人(日本人は戦場)。
 「お国のため」と口では言っていたけど。
 アリラン(朝鮮の歌)を教えてと言っても「嫌」。
 2、3人で口説いて歌わせたら、涙を零して「朝鮮に帰りたい」。
・そのとき私は、悪いと思わなかった。
 「せっかく故郷の歌を歌わせてあげたのに、生意気!」と思っていた。
 いま思うとお詫びを言いたい。
・先輩から「おじさんの方が罰せられるんだぞ」と言われ、
 朝鮮語禁止なのを初めて知る。

被爆地・広島を歩く
・山口に帰ることになり、心の中では大喜び。
 怒られるから口では「残念です」。
・8月5日に発つ予定が列車の都合で6日発に。
 北陸線で大阪まで着いたとき「広島に新型爆弾が落ちた」と聞く。
 みんな「デマよ」(当時「デマ」という言葉が流行っていた)。
・翌朝6時ぐらいに目が覚めて「みんなここで降りなさい」。
 海田市で降りる。プラットホームで風景を見ても何も変わりない。
 待合室の扉を開けたら…生きているのか、死んでいるのか、
 これは人なのか木なのか。ものすごい匂い。忘れられない。
 前日の広島の被災者が「ここまで来たら帰れる」。
・駅の形がないようなところも。初めて「普通の爆弾じゃないのか」
・広島駅に向かうことになるが、行こうと思えば思うほどガレキの山。
 人に聞いたら「新型爆弾が落ちた」「雷みたいだった」。
 皮膚が真っ黒焦げ。服も燃えてほとんどの人が裸。
 皮が落ちて血が出る。くっついて離れなくなるから、
 幽霊のように腕を上げている。
・戦後広島の原爆資料館に行ったとき、資料を見て泣いている子どもに、
 先生が「大げさに描いてあるんだから」と声をかけていて、腹が立った。

・人に聞いても言うことがみんな違う。
 道がわからないから線路を歩くことに。
・川を見れば人の山。線路の上にも人、動物が死んでいる。
 死体は嫌というほど見たし、まだもがいている人も随分見た。
・一番困ったのは鉄橋。這って渡らなければ道がわかならいから。
・6つ目くらいの駅からは列車が動いていてその時には夕暮れ。
 小郡駅(現在の新山口駅)に深夜に着いて、山口駅で降りる。
 3、4時。駅員さんは「泊まってもいい」と言ってくれたが、
 絶対に家(仁保)に帰りたくて、道を教えてもらいながら、
 朝の5時ぐらいに着く。家族は幽霊だと思って足を見た。

・消すことのできない記憶。誰にも同じような経験させたくない。
・40人が結束して山口に帰ってきた証にずっと集まってたけど、
 途中から「集まるのやめよう」「こういうこと話すのやめてくれ」。
 理由=結婚、子どもが産まれる頃。「放射能浴びた」知られてはいけない。
・しばらくは話さなかった。こんな人のいるところで話したのは初めて。
 家でたまに話すことはあったが、生徒にもはじめはほとんど話さず。
・ちょっと風邪引いただけでも身体全体が苦しくなる。

・原発にしても各地で起こってる問題にしても、
 地球だけでなく宇宙も壊すんじゃないかと気が気じゃない。
・日本もよく考えて、地球全体を守っていかなきゃいけない。

若い世代へのメッセージ
・しっかり広く本を読んでいただきたい。
・真剣に自分のこととして考えてほしい。

・小さな国も大きな国も、武力じゃなくてお互いに議論しあって、
 命を大事にしていくのが理想ではないでしょうか。

参加者感想
「被爆のことだけでなく、戦前や戦争中の国民の様子や語り部さん自身の生活の状況、そしてその時の語り部さんが感じたことをそのまま話してくださったので、その時の状況を具体的に知ることができた。原爆投下直後の広島の話で被爆した人の皮ふまで黒くなっていたということを聴いて原爆の恐ろしさを改めて感じることができた」(10代・男性)

「今まで何人かの語り部さんのお話を聞いたことがありましたが、地球や自然を守っていくという観点は珍しいパターンだなと思いました。また、語ろうとしない(語れない)被爆者の方も多い中で、積極的に語ろうとしている姿勢にも驚かされました。何時間もかけて山口の家まで戻ってきたとき、家族に幽霊かと思って足を確認されたという話が印象的でした」(20代・女性)

「前半の、軍国教育に染まっていた、国がそういう風に思い込ませるよう誘導していたという話を聞き、自分が軍国教育を受けていたらどうなっていたんだろうと考えました。家族を思うことも未練とされ、それすらも振り払って戦争に行かないといけなかったという話に、改めて戦争は嫌だと思いました。後半の被爆体験の話では、鉄橋は私だったら渡れなかっただろうな、原爆の被害者の方を見た時は本当にビックリしただろうなと思いました。こういう経験や体験をした人がいることを、今日来られなかった人にも伝えないといけませんね。グローバルに語っていたので、誰とでも仲良くできる、話し合えば解決できる、わかりあう努力が大切だとよく分かりました」(20代・女性)

………………

入市被爆の方の目線や、戦争中の具体的な暮らしの様子などは
今まではあまり聞く機会がなかったので、これまで聞いた被爆体験とは
また違った印象を受けました。

当時どう思っていたか、いま振り返ってみるとどう思うかなど、
語り部さんの心の動きまで含めて話してくれたのもよかったです。

また、山口市在住ということで、市内・県内の身近な地名も登場し、
現実に起こった出来事としてよりリアルに考えることができました。

気さくにお話してくれた語り部さん、企画を行うにあたり
いろいろご協力いただいた被爆者支援センターゆだ苑さんには
本当に感謝したいと思います。

◆展示◆
メインの戦争展では、原爆パネルや沖縄基地問題の
資料展示が行われました。

青年も一区画スペースをもらいまして(今回はYOUTH革新懇として参加)
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イラストや詩、
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資料の展示を行いました。
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おまけ的に絵本の読み聞かせもちょっとだけ。
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プロフィール

 

Author: 
民青同盟山口県委員会

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山口県山口市小郡下郷373-1
Mail:ine-no-senritsu@live.jp
Twitter@ymgc_minsei1341

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